新入社員の方へ 労働法基礎知識  「命より大事な仕事はありません」

新入社員必見!労働法の基本を理解しよう

新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。慣れない環境に苦労されている方もいらっしゃるかと思います。
労働に関する法律は複雑でわかりづらいかもしれませんが、基本的な知識を持つことで自分の権利を守れるようになります。この記事では、新入社員向けに労働法の基礎をわかりやすく解説します。

 

勤務時間と休憩時間の知識

 

一日の働く時間、週の働く時間、休憩時間には法律で明確に定められた規定があります。日本の労働時間は一日8時間、一週40時間を超えないようにするというのが基本となっています。また、6時間以上働く場合は45分以上の休憩時間が必須となっています。知識を持つことで自分の健康を守ることができます。

 

労働基準法とは

 

労働基準法とは、労働者の待遇に関する最低限の基準を定めている法律です。賃金の支払い、労働時間、休日、退職に関する一連の流れなどについての規定が含まれています。また、社員が労働者として最低限得るべき安全・健康に関する措置も講じるように求めています。

 

過労死防止法とは?

 

2014年に施行された法律で、労働者の健康を維持し、適切な労働環境を確保するための法律です。過労による健康障害を防ぐため、企業に対して長時間労働等の是正措置を求めるとともに、国や都道府県による助言・指導・監督体制を強化しています。
過労死等防止を目的として長時間労働の削減が求められています。
労働基準法では企業が労働者を1日8時間、1週40時間以上働かせることは違法とされています。
(例外として労使で「36協定」を結んだ場合、その合意の範囲内で残業が可能。ただし上限時間あり。)
自分の会社がどの程度まで残業を認めているのか、是非とも確認してください。

 

また、以下はいわゆる「過労死ライン」とされている時間です。
・1か月45時間以上のの残業が常態化している
・1か月80時間以上の残業が複数月ある
・1か月100時間以上の残業がある

 

長時間労働は身体への影響はもちろん、精神にも異常をきたし正常な判断ができなくなります。
「この会社おかしいいな」と思ったら、一度立ち止まってみてください。
あなたのいのちより大事な仕事はありません。

 

パワハラ防止法とは?

 

2019年に施行された法律で、ハラスメント行為を禁止し、働く環境を守るための法律です。パワハラの具体的な定義や対応策が明確化され、企業に対しては予防策の策定・実行や、発生した場合の相談体制の整備などを求められています。

 

働き方改革とは?

 

2018年に施行された働き方改革関連法により、働く人々が働きやすい環境を目指す動きが強まっています。「同一労働同一賃金」や「時間外労働の上限規制」などが含まれ、今後の仕事のあり方を大きく変える可能性があります。
労働法に関する基本的な知識は、新入社員の皆さんにとって重要です。これらの法律は、働く私たち一人ひとりが働きやすい環境を築くための基本的な枠組みを提供します。あなたが日々の業務を遂行する中で、権利を守り、自分自身を守るために役立つ資源になります。今後も業務をこなす中で、日々の労働について法律を意識し、自身の働き方に反映させていくことをおすすめします。

 

しかし、長時間労働やパワハラなどに直面したときは、一人で抱え込まずに労働基準監督署に相談しましょう。